ある列車に乗っていたとき。


時は夕方。
1両だけのディーゼルカー。
乗客はそんなに多くないけど、通学の高校生が多い。

とある駅でその大半降りて行った。
駅を出た後、通路を挟んで向かいの離れた席に座ってた女の子が制服の上着を忘れているに気がついた。

ワンマン運転だから車掌さんはいない。
後で運転士さんに言うかと思ってたその横で、「そのままもらったらダメかな?かな?」と一瞬考えた自分がいた。
でももらったところで意味がない。
中身がないし。

結局運転士さんに言おうと決心しようとした矢先、ディーゼルカーが次の駅に着いた。
そのとき、同じ制服の女の子がその上着をさっと持ち上げてディーゼルカーを降りていった。
明日、学校で忘れ主に渡すのだろう。



一瞬欲しがった自分が恥ずかしかった。
反省の意味を込めて日記にした。

精進精進。